OSSのはなし

私信電信、二回目のテーマは「OSSへの貢献」

OSSとキャリア

なんかこう、仕事でOSSでしてます、というとかっこいいよね。GoogleChromeの開発してて成果は全部OSSになってます、的な。転職するときも仕事で書いてるコードがOSSになって公開されてると便利そう。

GoogleOSS

そういう気持ちがありつつ前前職(Google)ではついぞOSSに関わる機会はなかった。当時はわりとコンシューマ向けっぽい仕事をしたかったので、あまりご縁がなかったのかも。

Googleは社内の巨大なモノレポに思いつくライブラリはだいたいあるし、CL(changelist)も自由に送れるので、社内でOSSぽい気持ちが満たされてしまうというのもある。そういえば社内版のtruthというライブラリに結構精力的にCL送ってた気がしたんだけど、いまgithubみたら自分の痕跡はなかった。

あと、GoogleモノレポとOSSの面白い点として、1) あるライブラリを社内で使う場合はソースを丸々githubから社内モノレポにコピーして承認レビューみたいのを受けないといけない 2) 同一ライブラリは一つのバージョンしか存在してはいけないというしばりがあった。なのでライブラリ導入、バージョンアップともにそれなりのハードルがあり、あまり気軽にOSSを使ってない感じがあった(そもそも社内モノレポにあるライブラリでだいたい事足りるし)

ぼくはOSSファンボーイだったので、いくつかライブラリを導入したり、すでに使ってるライブラリのバージョンをちまちまあげたりしていた記憶がある。

あとGoogleは自分のプロジェクトをGoogleの名前で、OSSにするプロセスもちゃんと確立されてて、手続きを満たしさえすればGoogle名義でライブラリ公開できる(その結果Googleのgithubは2000 repositoriesとかあってだいぶ玉石混交)。なんとなくかっこいい気がするのでいつかやってみたいと思っていたけど、ネタが見つかる前に転職してしまった。

スタートアップとOSS

前職(bolt)と現職では逆にOSS使ってあたりまえ、ライブラリ使って楽できるとこはとにかく楽しようというかんじ。

じぶんも仕事のうちでOSSにできる部分は積極的に公開していた。例えば自分が担当してたのは各種Eコマース向けプラグイン (これとか https://github.com/BoltApp/bolt-magento2)

Bolt時代に一番ババーンと公開したのはこれ。Rubyのactivemerchantという有名ライブラリ(shopifyがつくった)のgo版みたいな感じで、じわじわスターもついてるけど、そんなには伸びなかったな。 sleet - payment abstraction library

Hacktoberfest

OSSについて語るときに個人的に欠かせないのはDigital Ocean他がやってるHacktberfest

期間中にgithubのpublic repoにPRを4つ以上送るとTシャツがもらえるというので、2017年から毎年参加していた。去年はTシャツ目当てでゴミのようなPRを送る人がたくさんでてしまいかなしかった。

これまではすべてのpublic repoが対象だったのが、今後はOSSプロジェクトのほうが明示的に"Hacktoberfest"に参加してます、というopt-in形式になるみたいで、個人的にはとても残念

個人とOSS

個人でもいろいろやっていきたいなあと思いつつも、なかなかいいネタがない。数年前にかいたAndroidのCI用のこのスクリプトは一応7スターついてて、少なくとも数人の役にはたったのかしらと思っている。なんかシュッとライブラリ公開して1000スターとかやってみたいけど、かなりセンスが要るよねえ。

あとは個人でもときどきお世話になってるライブラリにPR送ったりはしてる。基本的にはあからさまなバグを見つけたときくらいで機能追加的なのはほとんどしてないけど。そういえばreact nativeに1年ほど前に送ったPRがまだ無視されてることを思い出した。レビュアの人は仕事してほしい。


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